春ひなたと春ひかげ
コートはすでに春用なれど、いつまでマフラーをせねばならぬのか、と思いながら出勤する日々がとうとう終焉。
4月18日木曜日、朝見た時にはまだふくらみかけだった桜のつぼみたちが、夜にはぽこぽことまあるく花を咲かせていた。その木の下を通る時、ぬるい風にあまい香りが乗っていた。
ああ、ああ、やっとだいじょうぶな春だ。
こちらの春はなかなか油断がならなくて、3月のすえにひょっこり顔を出したかと思いきや、冬を引き留めてふらふらおしゃべりして過ごすみたい。じんちょうげ、パンジー、チューリップ、れんぎょう、こぶし、やっと桜。そろそろ白木蓮。今日は橋を渡る時に今年はじめのツバメを見た。
安心したかな。さびしくてもだいじょうぶかな。ここにいることを決めたかな。
いつまでもさびしいさびしいとぐずりながら、でもなんとなくだいじょうぶになりながら、それをすこし哀しみながら、私も生きていくんだろうな。
今度の連休で衣替え作業しなきゃ。
ひかげゆく春さびしさの深浅をその足だけで測ってきたの