2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧
その家が好きでその家族が好きで、 だから家つきの幽霊になるひともいるのではないか。
わたしはわたしが心を動かしたことのために泣きたいのであって、 わたしを大事にしてくれない人のために泣かされるのはやめたい。
通勤路のおうちの軒先にずーっと咲いていた朝顔、 今朝見るとあとかたもなかった。枯れるまでと思っていたのに、 さよならはとうとつだ。 何度めの入り日 椅子ごと燃えているあなたの肩にのばらの種を
自転車に乗ると手が冷えて冷えて、 雨が降るとさびしくなって、 おうちの床暖が心地よくて、 お鍋がおいしい。もう冬になるんだなあ。 幽霊になれたらピアノに住むのだと遠い話をきみはうたって
今もまだゆるされませんか? ブックエンドの向こうに行ってはだめですか?
母校で選挙。遠くおぼろでも、やっぱり、わたしにやさしくしてくれたひとたちはいて、いっしょにいて楽しかったひとたちはいて、そのひとたちとの思い出が大切で、今もまだ好きなままなのだった。 ねえ欲しい願いを言って 善い悪いなどない星よそのまばたきよ
弟の聴いてたり歌ってたりする音楽が、最近わたしにも染みる。 タイトルは知らないけど、たとえば「ピアノに住んで」というフレーズがうつくしかった曲とか。 いつまでもおまえはわたしの夢でいて赤い木馬に降る紙吹雪
秋の雨はいっとう、ひとの気配を消してしまう。 窓の向こうの雨はやすらかでいいな。家に帰ると、キッチンで林檎の香りがしている。 鹿の蹄にやさしいようにあなたにもやさしいようにつくる雪靴
高層マンションにすむその猫の名前は、「まてんろう」。 今までで一番しびれた名前。 『さよならのポスト』という本の一篇。
まぼろしでも温度をもつひとはいて、いつも助けてもらっている。 画家はだれに会いたかったの そのひとはひたいに絵の具をつけて会えるの
夜に犬の散歩をしているひとが好きだ。 なにもこわくなさそうなところが。
ただ座っているだけのお仕事をして一日が終わる。 こんな日もある。
金木犀が並ぶなかに一本だけ銀木犀が生えた植えこみがあって、 毎朝通りすぎながら、まちがえたのか意図的なのかぼんやり考えていたのだけど、気がついたらあの香りは終わってしまった。 さらさらと秒針の降る無人駅ぼくらはカンパネルラになりぬ
前世は家猫だった気がする。 野生はもうない。
うちの下の弟は、おでこのちょうど右目の上あたりにほくろがあって、 それがあずきみたいにくりっとしてかわいいので、なんとなく見てしまう。 さわろうとすると怒る。 むく犬とぼくがとなりにいるだけであなたは眠い顔をするんだね
薄手のだけれどコートを羽織った。 この、ストーブをつけるかつけないかくらいからの秋が、さびしくてすこし苦手なんだな。
直訴して部内の別の課に異動になったよ。 ぐっすり寝た朝です。
わたし 薔薇の木は大好きだった でも 薔薇の木から 好きだよなんて いってもらえるなんて 夢にも思わなかった夢にも 思わなかったわ……(バナナブレッドのプディング/大島弓子) 会えてよかった。 ほっとしたら、電車やらバスやらのなかでしみじみ泣いてしまっ…